はじめに
本記事は以下2つの疑問にお答えします。
・「金属アレルギー対策のコーティング剤って何?」
・「コーティング剤って本当に効果があるの?」
ぜひ最後までお読みください。
ちなみに、記事内容の情報源として【無料で閲覧】金属アレルギー対策に関する資料まとめページで紹介している資料や商品の添付資料などを参考にしています。
金属アレルギーとコーティング剤とは
「金属アレルギー持ちで、このアクセサリーを身に着けるとかぶれるけど、お気に入りだからどうしても着用したい」
そんな方のために用意された商品が金属アレルギー対策コーティング剤です。
コーティング剤自体は透明な液体で、アクセサリーに塗布して使用します。
コーティング剤の効果
コーティング剤をアクセサリーに塗布することで、アクセサリー表面に樹脂などによる膜が形成されます。
結果として、お肌とアクセサリーが直接触れずに済みます。
金属アレルギーを持っている場合、原因となる金属(主にニッケルやコバルト、クロム)とお肌が触れ合うと接触性皮膚炎が引き起こされます。これらと触れ合うことが無ければ接触性皮膚炎も起きないだろう、というわけです。
ちなみに以下の2つの資料によると、金属アレルギー対策としてのコーティングは、人工関節や歯科矯正用のワイヤーへの利用も検討されています。
・イオンプレーティング法によるTiNコーティング矯正用ワイヤーの耐食性評価
・窒化チタンニオブ人工膝関節置換術
コーティング剤の種類
トップコート
トップコートとは、ネイルカラーやネイルアートへカナ根塗することで、それらを長持ちさせるための商品。
見た目は透明な液体です。ダイソーなど100均でも販売されています。
トップコートをアクセサリーに塗ることで金属アレルギーが防げる、とネットで噂されていますが、本来の使用目的とは異なるため、完全自己責任となってしまいます。
メタルコート
セイフティピアッサーなどの商品を手掛けるJPS株式会社が販売するコーティング剤です。
販売ページによると、塗布することで薄い樹脂被膜が形成されます。
原材料・成分も掲載されています。以下の通りです
- 酢酸ブチル
- エタノール
- ニトロセルロース
- (トシルアミド/ホルムアルデヒド)樹脂
- その他の成分
スウェットバリア
株式会社サフィックスが販売するコーティング剤です。
こちらは塗布することでフッ素によるコーティングが形成されるとのこと。成分は以下の通りです
- フッ素樹脂
- フッ素溶剤(危険有害性なし)
ニッケルガード
Nickel GuardはアメリカのNo Nickelというサイトで販売されているコーティング剤です。
サイトでは、このNickel Guardを塗布した後、さらにNickel Alertという液体を塗布すると、きちんと膜でカバーできているか確認できるとのこと。
商品の口コミ
各商品の口コミは販売ショップページ(Amazonや楽天など)で確認できます
記事執筆時点(2021年夏)スウェットバリアもメタルコートも、どちらにも好意的なレビュー投稿が多いですね。
内容量に対して価格が少し高い気もします。
コーティング剤はベストな解決策?
コーティング剤はベストな解決策であるとは言えません。コーティング剤を隙間なく塗らないといけませんし、時間がたつとはがれてきます。
そうすると、やはりニッケルなどの金属と肌が直接触れてしまうことになります。
やはりベストな解決策は、アレルギーの原因物質が使われていないアクセサリーを選ぶこと。ニッケルフリー製品などを選択しましょう。
「ニッケルフリーじゃないけど、デザインが良いからどうしてもこのアクセサリーを着用したい!」など、やむを得ない時にはコーティング剤を試してみてもいいかもしれません。
本記事の総括
個人的には、コーティング剤を試したことはありません。コーティング剤を利用するより、原因物質を含まないアクセサリーを身に着けることをおすすめします。
というのも私自身、ベルトバックルによる金属アレルギーで下腹部がかぶれてしまったとき、ニッケルフリーのベルトバックルを試して抜群に効果が出たからです(ちなみに、後にパッチテストを受けた際、私の場合はニッケルとコバルトにアレルギー反応がありました)。
とりあえず一度はお医者さんにも相談してみましょう。